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本校卒業生が第17回『このミステリーがすごい!』大賞より、<隠し玉>シリーズ作品に選出されました。
2020年1月10日学校ニュース
新人作家の登竜門とされる
第17回『このミステリーがすごい!』大賞より、<隠し玉>シリーズ4作品の中の1つに本校の48期 卒業生である
猫森夏希(ねこもり なつき)[作家名]の 宝島社文庫『勘違い 渡良瀬探偵事務所・十五代目の活躍』 が選出されました。
※<隠し玉>作品は、大賞や優秀賞の受賞には及ばなかったものの、選考委員が評価した作品の中からベストセラーになる可能性を秘めた応募作を発掘し、編集部のアドバイスのもと改稿して刊行しているシリーズです。
第1回は『そのケータイはXX(エクスクロス)で』(上甲宣之)が選出され、30万部を超える大ヒットとなり、映画化されました。さらに、累計100万部突破した「珈琲店タレーラン」シリーズの岡崎琢磨氏など、ベストセラー作家を次々と輩出。近年では、第15回の『スマホを落としただけなのに』(志駕晃)が、北川景子主演で映画化もされ話題となり、続編の映画化も決定しました。
引用元:PR TIMES
宝島社文庫『勘違い 渡良瀬探偵事務所・十五代目の活躍』/猫森 夏希
【あらすじ】
通夜のため実家に帰った八尋(ヨシ)竜一は、久遠という少女に「おじさんの思い出を教えて」と請われた――。小学生のとき「サルスベリの木の下には死体が埋まっている」という噂をきっかけに、江戸時代から続く探偵事務所の十五代目・渡良瀬良平と行動を共にするようになった竜一。中学に入ると転校生の北川雪子も加わり、三人で様々な事件に挑んでいく。そして、話を聞き終えた久遠が語る真相とは?引用元:PR TIMES
◉ 作家・猫森 夏希 さんの高校時代担任をしていた 福澤嘉之 先生に作品を読んだ感想をお聞きしました。
『勘違い 渡良瀬探偵事務所・十五代目の活躍』感想
小学生から中学生へ。ほんの少し大人になった気持ちになったあの頃。やってることはまだまだ子供っぽいのに。部活動。合唱コンクール。初めて携帯電話を持たせてもらえた時の喜び。 事件とも言えないような日常の謎に迫る「ぼく」。「ぼく」には解けない謎をすました顔して解いてしまうクラスメイト。憧れ。嫉妬。友情?尊敬?別に友人というわけでもなかったのに、部活動に入っておらず、帰る方角も同じなので、気がつくといつの間にか一緒に帰るようになっていた帰宅部三人組。二人の間に入ってきたのは中学入学前に転校してきた女の子。一緒にいるうちにいつしか生まれていた淡い思い。自分でも気づかずにいたその思いに、気づくときがくる。 言葉にならないあの頃のもどかしい気持ちを、言葉にならないまま懐かしく思い出させてくれる、そんな作品です。
思春期真っ只中のあなたへ。この作品の中にあなたが感じるのは懐かしさ?共感?
文責 福澤嘉之(2・3年次 担任)
◉ 作家・猫森 夏希 さんに本校のインタビューに応えていただきました。
Q.高校時代の1番の思い出は何ですか?
修学旅行ですね。人生で初めての海外旅行でした。シンガポールとマレーシアに行きましたが、国境を越える際に、警備員が自動小銃を携帯していた姿を恐る恐る眺めていたことを覚えています。
Q.高校時代に最も力を入れたことは何ですか?
勉強です。放課後に残って友人たちと問題を出し合っていました。
Q.高校時代の夢を教えてください。
夢はありませんでした。当時は未来のことは考えずに目の前のことを楽しんでいましたね。
Q.社会人として、最も大事にしていることは何ですか?
素直さ、です。
Q.本を書くようになったきっかけを教えてください。
映画などが好きだったので、物語を創作してみたいと思い立ち、軽い気持ちでやってみたら嵌まりました。
Q.『勘違い』を書くにあたって、最も大変だったことは何ですか?
文章のリズムに気を配りました。あとはトリック作りも大変でしたね。
Q.『勘違い』の1番の見どころを教えてください。
架空の町の話ですが、舞台のモデルは筑紫野市です。筑紫野の風景を思い浮かべながら読むと、地元ならではの楽しみができるかと。
Q.最後に中学生・高校生に一言お願いいたします。
映画、漫画、アニメ、小説。「物語」を持つ創作物は色々ありますが、どれか好きなものはありますでしょうか。「物語」はページを開き、あるいは見始めて、その終わりまで、不思議な体験をさせてくれるものです。あなたが「物語」を好きでいることを、そして叶うならば、今度は小説の文面であなたとお会いできることを、願います。
ご協力ありがとうございました。